2006年04月22日

奴婢訓


<ストーリー>

ある日の夜、突然見知らぬ男に拉致されてしまった少女。連れ去られていった場所で、少女は顔も判らぬ仮面の男に拘禁され、凌辱の限りを尽くされる。
くる日もくる日も玩具のよえに弄ばれる少女。

「おねがい…私をかえして…」

だが彼女の嘆願の言葉は、暗く冷たい部屋の壁に虚しく浸み失せていく。

そして、いつ終わるとも知れぬ'宴'は続くのだった。




<解説>

ものを創る、あるいは物語を紡ぐ者というものは決して一元的ではなく、多面性を持っている存在なのだと思う。

(だから様々な登場人物を描き分けられるのだろう)

かくいう自分も物書きの端呉れなのでそういった面を当然乍ら持っている。例えば多くの人々の認識するところと思われるデビュー時から『通りすがりの猫』へと続くコメディタッチの作品群や、
『ハンサム・ガール』『カズンズ』のような恋愛路線があり、またさらにそれを突き詰めた『ばあじん行進曲』『妖精たちの午後』といった己のテーマ性を押し出したものなど。

そういった中で、本作のような暗い部分を掘り出してみた様なラインもまた、紛れもなく私の一部分である。


東京・綾瀬の監禁レイプ強殺事件の発覚によりこのネタそのものがお蔵入りとなってしまった。そのため、本作は当初同人誌として発表されたものである。

ここにアップするのはあくまでも商業ベースでのものを基本としているので、本来なら同人として発表したものは別枠とすべきなのだが、
後に単行本に収録をしたためこちらに書くものとした。




後に同事件を自身で描き起こすことになろう(『嬲姦』)とは、この頃には予想もしてはいなかったのだが。



この作品を同人誌で上梓した頃にちょうど西崎まりのと知り合い「浦島さん、寺山修司が好きなんですか?」と声をかけられた。

本題は寺山の戯曲から戴いていたのだ。

西崎氏とはこれがきっかけとなり以後親密なつきあいをさせてもらうこととなる。いわばそのきっかけとなったのが本作であった。




※単行本「いつも誰かと朝帰りッ」に収録。

posted by 浦嶋嶺至(礼仁) at 18:05| Comment(1) | TrackBack(5) | いつも誰かと朝帰りッ

いつも誰かと朝帰りッ


<ストーリー>

成績のことで教師の飯島に生徒指導室に呼び出された野々村理香。「このままでいくと留年だぞ」と指導を受けた理香は、
その場で飯島を丸め込もうとして…




<解説>

1980年代に始まった「美少女漫画」をルーツとするエロ漫画は、それまでの1960〜70年代を担ってきた「エロ劇画」とは明かに別の新興勢力であり、それは絵柄のみならず一般的な作風にも違いを示していた。

これは<エロス>というものがその時代と常に密接に関係しているためなのだろう。

暗く陰湿なエロ劇画とは違い、エロ漫画は明るくカラリとした雰囲気が好まれていた。

もっとも、経年と共に次第に重たい作品も受け入れられるようになってくるのだが…

(おそらく、読者が歳を喰ってきたからであろう)


…と、御託はともかく、本作もある意味その'80年代的雰囲気を引きずった一編だと思う。

こんなのを今描いたら明らかにとなる内容だろうね。


タイトルは某テレビドラマのパクリ。それも時代の名残り…




※単行本「いつも誰かと朝帰りッ」に収録。

posted by 浦嶋嶺至(礼仁) at 18:04| Comment(11) | TrackBack(1) | いつも誰かと朝帰りッ

凌辱!おさな妻<オリジナル復元版>


<ストーリー>

突然の侵入者に襲われる若妻。抵抗も虚しく、彼女はその男の為すがままにされてしまうのだが…




<解説>

…と、若妻が縛られている以外は何から何までこれとおんなじお話。

それもそのはずで、本作は編集の意向により変更を余儀なくされてしまった『凌辱!おさな妻』のオリジナルのネームを元に新たに描き起こしたもの。

よってコマ割りから構図まであえて同じに再生産している。

このような例はめずらしいのではないだろうか。

逆に考えると、雑誌発表時いかに納得がいっていなかったか、ということだ。


また、数年を経て己のレベルがどれだけ向上したのかを診れるいい見本ともなっている。




※単行本「いつも誰かと朝帰りッ」に収録。

posted by 浦嶋嶺至(礼仁) at 18:03| Comment(0) | TrackBack(1) | いつも誰かと朝帰りッ

VIDEおどろおム?


<ストーリー>

ビデオを見せてもらおうと兄の部屋に来た麻実は、そこで兄の隠し持っていた裏ビデオを発見してしまう。
観ているうち、次第に興奮してきてしまった麻実。その姿に気づいて慌てる兄。だが、麻実はいつもビデオで自涜しているであろう兄に

「ビデオと同じこと、してあげる」と思いたち…




<解説>

浦島礼仁デビュー第2作。

デビュー第1作の『STAIR-GOBLIN』が登場人物一人、外のシチュエイションだったので次作は二人、室内ワン・セットものをと考えて話を作った。

改めて観てみると、今ではこんな設定の話はごまんと転がっているなあ。


作品中に出てくるビデオがべータだったり(ラベルのタイトルも注目!)、扉絵にビデオウォークマンが描かれていたりするのが時代を感じさせてご愛嬌。

もちろん題名はディビッド・クローネンバーグの例の映画から。当時はハマりまくっていた。

だからβなのか…




※単行本「いつも誰かと朝帰りッ」に収録。

posted by 浦嶋嶺至(礼仁) at 18:01| Comment(0) | TrackBack(0) | いつも誰かと朝帰りッ

美咲ちゃん、ご用心。


<ストーリー>

添島先輩と吉川先輩は、美咲にとってあこがれのカップル。ホントは添島に恋心を抱いている美咲ではあったが「ただ遠くから見つめていればいいのっ」と乙女ちっくに想っていた。

だがある日、部室で二人が逢瀬をしているところを美咲は覗き見てしまう。二人に見つかってしまった美咲に、吉川は美咲の添島への思いを遂げさせてやると云いだし…

「それでも私…二人が大好きです…」




<解説>

こういうミもフタも無い話って、描く側としては実は大好きである。




※単行本「いつも誰かと朝帰りッ」に収録。

posted by 浦嶋嶺至(礼仁) at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | いつも誰かと朝帰りッ

やっぱり犬が好きッ


<ストーリー>

"他人よりちょっと犬好き"な室伏恵は、その犬三昧な性格が災いし、ついに恋人にも愛想を尽かされてしまう。

悲しみに暮れる恵を癒やしてくれたのは、やはり愛犬のシュワルツ。気持ちを切り換えようとシュワルツと一緒に入浴をする恵だったのだが…




<解説>

イントロダクションは高橋留美子風かも、な展開。たぶんそうなのだろう。もともと『うる星』のパロから自分は始まっていることもあるし。




※単行本「いつも誰かと朝帰りッ」に収録。

posted by 浦嶋嶺至(礼仁) at 17:59| Comment(0) | TrackBack(0) | いつも誰かと朝帰りッ

ラプソディー・イン・ブルー


<ストーリー>

生理が来なくなってしまったあゆみは、パートナーの耕作にそのことを相談する。どうやら確実な話らしいと覚った耕作はあゆみに「俺が面倒を見る」と豪語する。
その言葉に感激したあゆみ。二人は愛を確かめるかのように激しく燃えてしまうのだが…




<解説>

ありがち。


元ネタとしては「彼女が妊娠、それからどうする??」みたいなよくあるシチュエィションなのだが、そこに「えっち」という要素を16ページのボリュームに納めようとすれば
結局こんな展開に納めるしかないのが当時の状況である。ホントはもっといろいろと出来るんだけどね。


タイトルはもちろん、超有名なあの曲より。




※単行本「いつも誰かと朝帰りッ」に収録。

posted by 浦嶋嶺至(礼仁) at 17:58| Comment(0) | TrackBack(1) | いつも誰かと朝帰りッ

STAIR-GOBLIN


<ストーリー>

部活で帰りが遅くなってしまった女学生。彼女は近道をしようと、ふだんは通らない古い神社の階段を昇っていく。

そこには、幼いころ祖母から聞いた妖怪「かいだん小僧」が潜んでいて…




<解説>

デビュー作。

当時、友人だった森林林檎(もりばやしりんご)の所で一年ほどアシスタントをしていたとき、
彼の執筆していた司書房の編集さんより「ちょっとネーム持ってきてよ」と言われ描いたのがそのまま採用になって掲載された。

あの当時はエロ劇画からエロ漫画へと移行する過渡期で、同人界でちょびっと注目されればたいていどこかの編集部で声がかかりデビューができた。

今、成年コミック誌でデビューしようとがんばっているエロ漫画家の卵の人達を見ると、改めて自分の時はいい時代だったんだなぁと思う。


タイトルにもなっている「かいだん小僧」というのは、私が幼い時期に所属していたとある言語教育機関の教材にあったお話。
自分の情緒形成に多大な影響を与えてくれた場所で、そこに入っていなければこのような創作活動を生業(なりわい)とはしていなかったかもしれない。

ひょっとしたらピンとくる人もいるのかも。


エロ作品ということでその教育機関に傷がつくのでは? と当時も多少悩みもしたが、やはり己のルーツであるものをどこかで第一作には織り込みたいと思った。デビュー作ってぜったいに変えられないものだしね。




※単行本「いつも誰かと朝帰りッ」に収録。

posted by 浦嶋嶺至(礼仁) at 17:56| Comment(0) | TrackBack(0) | いつも誰かと朝帰りッ