<ストーリー>
ある日の夜、突然見知らぬ男に拉致されてしまった少女。連れ去られていった場所で、少女は顔も判らぬ仮面の男に拘禁され、凌辱の限りを尽くされる。
くる日もくる日も玩具のよえに弄ばれる少女。
「おねがい…私をかえして…」
だが彼女の嘆願の言葉は、暗く冷たい部屋の壁に虚しく浸み失せていく。
そして、いつ終わるとも知れぬ'宴'は続くのだった。
<解説>
ものを創る、あるいは物語を紡ぐ者というものは決して一元的ではなく、多面性を持っている存在なのだと思う。
(だから様々な登場人物を描き分けられるのだろう)
かくいう自分も物書きの端呉れなのでそういった面を当然乍ら持っている。例えば多くの人々の認識するところと思われるデビュー時から『通りすがりの猫』へと続くコメディタッチの作品群や、
『ハンサム・ガール』『カズンズ』のような恋愛路線があり、またさらにそれを突き詰めた『ばあじん行進曲』『妖精たちの午後』といった己のテーマ性を押し出したものなど。
そういった中で、本作のような暗い部分を掘り出してみた様なラインもまた、紛れもなく私の一部分である。
東京・綾瀬の監禁レイプ強殺事件の発覚によりこのネタそのものがお蔵入りとなってしまった。そのため、本作は当初同人誌として発表されたものである。
ここにアップするのはあくまでも商業ベースでのものを基本としているので、本来なら同人として発表したものは別枠とすべきなのだが、
後に単行本に収録をしたためこちらに書くものとした。
後に同事件を自身で描き起こすことになろう(『嬲姦』)とは、この頃には予想もしてはいなかったのだが。
この作品を同人誌で上梓した頃にちょうど西崎まりのと知り合い「浦島さん、寺山修司が好きなんですか?」と声をかけられた。
本題は寺山の戯曲から戴いていたのだ。
西崎氏とはこれがきっかけとなり以後親密なつきあいをさせてもらうこととなる。いわばそのきっかけとなったのが本作であった。
※単行本「いつも誰かと朝帰りッ」に収録。